290、沢火革(たくかかく)2爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

290、沢火革(たくかかく)2爻

◇ 革とは何か?

沢火革(たくかかく)は、「改める・入れ替える」という働きを示す卦です。

ただし、革は勢いで押し切るほど壊れやすく、時が熟してから決めて動くほど成りやすい――その順序を強く教えます。

また革の卦は、見方を分けると 内卦(離)が“革める側”/外卦(兌)が“改められる側” とも捉えられます。二爻は内卦の中心にいて、革める側の要となる位置です。

◆ 卦全体が教えてくれること

革の成否は、「正しさ」と「時機」で決まります。

二爻が示すのは、次の筋道です。

  • まだ早い段階で行動しない
  • しかし、時が整ったら 腹を決めて決行する
  • ためらい続けると、せっかくの機を逃す

初爻が「止めて固めよ」なら、二爻は「時を見極めて、行って成せ」に近い教えです。

◆ 二爻の爻辞と解釈

【爻辞(読み)】

已(おわ)る日(ひ)にして すなわち これを 革(あらた)む。

征(ゆ)けば 吉(きち)にして 咎(とが)なし。

【象伝(読み)】

已(おわ)る日(ひ)にして これを 革(あらた)むるは、

行(ゆ)きて 嘉(よろこ)び あるなり。

● 解釈

ここで大事なのは、「二爻が“已る日”そのものを表す」というより、“已る日になったら革めよ”という教えだという点です。

つまり、物事が一区切りして条件がそろった段階で、そこで初めて改める。早すぎる改革ではなく、終えるべきものを終えてからの刷新です。

二爻は、柔らかさ(柔)と中心(中)を持ち、内卦の離の明るさも帯びています。

だから初爻のように先走って崩す心配が少なく、時期の判断がつきやすい。さらに位も正しく、上の五爻とも正応しているので、改革を担う側として筋が通りやすい――この強みがあります。

そして爻辞の「征けば吉」は、ただ「行っても吉」ではなく、むしろ “行ってこそ吉” と取りたいところです。

ここでの注意は、焦って動くことではなく、反対に ためらい・先延ばし・途中で気力が落ちることです。二爻は、時が来たのに腰が引けてしまうと、革の力が鈍ってしまうことを戒めます。

象伝の「行きて嘉びある」は、成功が“派手”というより、やるべき形でやるべきことをやり切った結果、良い手応えが残るという含みです。

要するに二爻は、

  • 時を見て
  • 正しく
  • 腹を決めて実行する
    ことで、咎なく成果がまとまる――その道筋を示しています。

◆ 含まれる教え

  • 改めるのは「なすべきことを終えてから」
  • 判断がついたら、先延ばしにしない
  • 中途で力尽きるのが一番もったいない
  • 正しいやり方で押し通すと、咎が残りにくい
  • 革は“勢い”より“決断と貫徹”が要る

◆ 仕事

方針転換・制度変更・やり方の入れ替えに向く爻です。

ただし、着手の前に「区切り」を作ることが要点になります。たとえば、現状の整理や締めるべき案件の締結、関係者への段取りが整ってから実行に移す。

そして実行段階では、慎重すぎて腰砕けにならないこと。

準備は丁寧に、決行は迷わず――この二段構えが、いちばんきれいに成果を残します。

◆ 恋愛

関係の“切り替え”を考える時でも、勢いで結論を出すより、まず状況を落ち着かせて「一区切り」を作ることが大切です。

そのうえで、気持ちが固まり、条件も整ったなら、曖昧に引き延ばさず、誠実に行動へ移すほうが良い結果になりやすいでしょう。

◆ 沢火革・二爻が教える生き方

二爻は、革の要は「早さ」ではなく、時機を見抜く明察と、決めたらやり遂げる胆力だと教えます。

終えるべきものを終え、整えるべき条件を整えたら、次は腹を決めて行く。

そうしてこそ、革は“咎なく”まとまり、進んだ先に「嘉び」を得る――二爻はその実行の型を示しています。

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