70、天地否(てんちひ)4爻

周易古占例

周易64卦384爻占断

70、天地否(てんちひ)4爻

◇ 天地否とは何か?

天地否(てんちひ)は、乾(天)が上にあり、坤(地)が下にあるため、天地の気が交わらず、通じない状態を示す卦です。上と下が背き合い、世は閉塞し、正しい人が用いられず、小人の勢いが盛んになります。しかしこれは永遠の停滞ではなく、やがて泰(天地が交わり通じる卦)に転ずるための過程でもあります。否は「ふさがる」と同時に、「変わり目」を含む象なのです。

◆ 四爻の爻辞と解釈

【爻辞】
命(めい)有(あ)り咎(とが)无(な)し。疇(たぐい)祉(さいわい)に離(つ)く。

【象伝】
命(めい)有(あ)り、咎(とが)なきは、志(こころざし)行(おこ)なわるるなり。

解釈
四爻は内卦(坤)を離れ、外卦(乾)に移った位置にあります。ここは否の極を越えて、泰に移りゆく兆しのある場所です。「命有り」とは、天命がここに働き、否が否で終わらず泰に転ずるという自然の理を指します。四爻がその時勢を悟り、誠をもって君側に仕え努力すれば「咎なし」となります。また「疇祉に離く」とは、その功が自分だけにとどまらず、仲間にも及び、多くの人が幸いを得ることを示しています。象伝は「志行なわるるなり」と解し、四爻の努力がついに実を結び、志が実現する時を暗示しています。

◆ 含まれる教え
•否の極みにあっても、天命の流れは必ず変わる
•個人の幸福は仲間や周囲と共に分かち合うことで大きくなる
•志を正しく持ち続ければ、閉塞の中にも開通の兆しは現れる
•危機の中にあっても、誠意をもって仕えることが未来の吉を呼ぶ

◆ 仕事
仕事では、停滞が続いていた状況が少しずつ改善に向かう兆しが出てくる時です。今までの努力や下積みが評価され始め、上司や組織に認められる機会が巡ってきます。ただし、独りよがりではなく仲間やチームと共に成果を分かち合う姿勢が重要です。協調と誠意を大切にすることで、閉塞から解放され、大きな成果へと繋がります。

◆ 恋愛
恋愛においても、行き違いや停滞の時期を越え、関係改善の兆しが現れる時です。相手との距離が縮まり、共通の目的や喜びを共有できるようになります。ここでは一方的に自分の想いを押し付けるのではなく、相手の幸福を自分の幸福として受け止めることが鍵です。共に喜びを分かち合う姿勢が、長続きする関係へと導いてくれます。

◆ 天地否(四爻)が教えてくれる生き方
この爻は「閉塞の中にも、必ず泰へと転ずる兆しがある」ことを教えます。苦しい時こそ、誠意をもって周囲と協力し、共に幸福を分かち合う姿勢が大切です。否の時を乗り越えるためには、独りで抗うのではなく、仲間や同志と共に歩むこと。そうしてこそ、やがて巡る泰の時をしっかりと掴むことができるのです。

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