日本各地では、ゴールデンウィーク期間に歴史と伝統に彩られた神社のお祭りが開催されています。今年(2025年)は4月28日から5月4日の間に、多くの地域で特色ある祭典が行われます。ここでは、東日本・中部・西日本から地域の偏りなく選んだ3つの神社の祭典を紹介します。どれも月次祭や定期的な例祭ではなく、古くからの伝承や文化を受け継ぐ由緒あるお祭りです。それぞれの神社のご利益や祭りの見どころにも触れていますので、GWのお出かけの参考にしてください。
東京府中市・大國魂神社「くらやみ祭」
•祭典日:毎年4月30日~5月6日(2025年も同日程で開催)
•御神徳(ご利益):縁結び、厄除け、福徳招来など 
•所在地:東京都府中市宮町
東京・府中にある大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)は、武蔵国の総社として1900年の歴史を持つ古社です。主祭神の大國魂大神(大国主神と同一神)は、人々に生活の知恵を授けたことから縁結びや厄除けの神様として知られています 。最大の祭典である「くらやみ祭」は、その名の通りかつて真夜中の暗闇で神輿を担いだことに由来します 。毎年4月末から5月初めの一週間にわたり行われ、5月5日夜にはクライマックスとして八基の神輿が夕闇の中を渡御します。都の無形民俗文化財にも指定された勇壮な祭りで、太鼓や山車の巡行など見どころも多数です 。境内や参道には5月3日頃から屋台が立ち並び、大勢の参拝客で賑わいます。闇夜に響く太鼓の音と「ワッショイ!」の掛け声は迫力満点で、古式ゆかしい雰囲気を肌で感じられるでしょう。
参考リンク:府中観光協会「くらやみ祭」案内ページ(府中市公式サイト) 
愛知県知立市・知立神社「知立まつり」
•祭典日:毎年5月2日・3日(2025年は間祭(あいまつり)を開催)
•御神徳(ご利益):安産祈願、家内安全、五穀豊穣、マムシ除け(蛇除け)など 
•所在地:愛知県知立市西町
東海道沿いの宿場町として栄えた知立市の知立神社は、創建が景行天皇の御代と伝わる三河国二宮です。古くから地域を見守る氏神で、安産や家内安全の神徳が厚く、旅人には毒蛇除け(マムシ除け)のご利益で知られてきました 。例祭の「知立まつり」は毎年5月2日・3日に行われ、豪華絢爛な5台の花車(はなぐるま)と呼ばれる山車が市内を巡行します 。偶数年の「本祭」では山車上で人形浄瑠璃やからくり人形芝居(山車文楽)が演じられる伝統があり、祭りの歴史は江戸時代の1653年(承応2年)にまで遡ります 。奇数年の2025年は「間祭」にあたり人形芝居の上演はありませんが、その分色鮮やかな花で飾られた山車の美しさを堪能できます。夜には提灯に灯が入り幻想的な雰囲気に包まれます 。ユネスコ無形文化遺産にも登録された由緒ある祭礼で、勇壮かつ雅な山車の巡行は見る者を魅了することでしょう。
参考リンク:知立市観光協会 公式サイト「知立まつり」紹介ページ 
福岡県豊前市・大富神社「春季神幸祭(八屋祇園)」
•祭典日:毎年4月29日~5月1日
•御神徳(ご利益):商売繁盛、厄除開運、交通安全、五穀豊穣など  
•所在地:福岡県豊前市大字四郎丸
九州・豊前地方を代表する大富神社(おおとみじんじゃ)は、「大きな富と豊かな心の神様」として古くから信仰を集めてきた神社です 。その御祭神は宗像三女神や八幡大神、住吉大神など航海安全や勝負運、農耕の守護神が合祀されており、商売繁盛や厄除けのご利益も篤いとされています 。毎年4月29日から5月1日にかけて行われる**春季神幸祭(古式春季神幸大祭)**は、地元では「八屋祇園(はちやぎおん)」とも呼ばれる壮麗な祭りです。天平12年(740年)に起きた藤原広嗣の乱の平定を記念し、鎮圧に功績のあった豪族・紀宇麻呂(きのうまろ)の凱旋を模した行列が繰り広げられると伝えられます 。鎧武者に扮した勇ましい担ぎ手たちが神輿と共に練り歩く様子はまさに戦勝パレードさながらで、見る者の心を昂らせます。約1300年の歴史を持つといわれる古式ゆかしい祭礼で、地域の無形民俗文化財である神楽「感応楽」なども奉納され、豊前市最大級の春祭りとして賑わいます。豊作祈願の思いも込められた伝統行事に触れれば、土地の文化と誇りを感じられることでしょう。
参考リンク:福岡県公式観光サイト「クロスロードふくおか」大富神社神幸祭紹介ページ 
以上、東日本・中部・西日本それぞれから選んだ3件の伝統的な神社祭典をご紹介しました。いずれも地域の人々に脈々と受け継がれてきた歴史あるお祭りであり、その土地ならではの文化や信仰が息づいています。今年のゴールデンウィークは、観光を兼ねてこうした由緒ある祭典に足を運び、日本の豊かな祭り文化に触れてみてはいかがでしょうか。きっと心に残る特別な体験になるはずです。

