2025年4月14日~20日に行われる全国の神社祭典3選

神社祭典暦

春の深まりとともに、日本各地の神社では伝統の祭典が華やかに催されます。今回は、2025年4月14日から20日の間に行われる神社の祭典の中から、東日本・中部・西日本の各地で受け継がれてきた歴史ある祭りを3つご紹介します。地域に根ざした信仰と文化に触れられる絶好の機会です。

1.桜とともに舞う神楽の祭典 ― 福島県・伊佐須美神社「太々神楽奉納」
• 祭典名:太々神楽奉納(春の例祭内)
• 祭典日:2025年4月15日(火)
• 御神徳:五穀豊穣・疫病除け・縁結び
• 所在地:福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377

伊佐須美神社は、会津総鎮守として崇敬を集める古社で、創建は紀元前ともいわれる東北屈指の古社です。毎年4月15日に執り行われる春の例祭では、「太々神楽(だいだいかぐら)」の奉納が最大の見どころ。約800年の歴史を持つとされる神楽は、神々への祈りと感謝を込めて舞われ、田畑の実りや疫病除け、家内安全を願います。桜の名所としても知られる境内では、満開の桜の下で神楽が舞われ、訪れる人々を厳かながらも華やかな春の空気に包み込みます。
• リンク:会津美里町観光協会

2.加賀の神馬が町を駆ける ― 石川県・氣多大社「神馬引き」
• 祭典名:神馬引き(しんめひき)
• 祭典日:2025年4月14日(月)
• 御神徳:縁結び・家内安全・商売繁盛
• 所在地:石川県羽咋市寺家町ク1

氣多大社は「縁結びの神様」として知られ、北陸一円から多くの参拝者を集める由緒正しき古社です。4月中旬に行われる神事「神馬引き」は、かつて神に奉納された馬「神馬」を引いて神前を巡る勇壮な行事。白馬が祭装束の男たちによって引かれ、街中を練り歩く様子は、まさに春の風物詩です。この神事は、五穀豊穣とともに、地域の平和と発展を祈願するもので、白馬は「神の使い」として神聖な存在とされています。町の人々によって大切に守られ続けている、素朴ながら力強い神事です。
• リンク:氣多大社公式サイト

3.五穀豊穣を祈る船の祭り ― 熊本県・八代神社「妙見祭 春の神幸式」
• 祭典名:妙見祭 春の神幸式
• 祭典日:2025年4月20日(日)
• 御神徳:航海安全・五穀豊穣・厄除け
• 所在地:熊本県八代市妙見町405

八代神社(妙見宮)は、北辰妙見尊星王を祀る全国有数の妙見信仰の中心地です。秋の「妙見祭」が特に有名ですが、春にも「神幸式(しんこうしき)」と呼ばれる行事が行われます。神輿を乗せた神船(しんせん)が球磨川を渡り、川の流れに祈りを捧げる神事は、五穀豊穣や海上の安全を祈願する重要な儀式です。神船を迎える太鼓の音や、装飾された御座船の風景は、静かな水面と春の陽気に包まれて非常に幻想的。地域の漁業や農業と深く結びついた、古くからの信仰と祭りの姿が今も息づいています。
• リンク:八代市観光協会

おわりに

4月中旬は、日本の春がもっとも華やかに咲き誇る季節です。今回ご紹介した3つの祭典は、それぞれの土地の自然、歴史、人々の願いが凝縮された行事ばかり。旅先にこうした神社を訪ね、その土地ならではの文化や祈りにふれてみてはいかがでしょうか。きっと、心に残る春の一日になることでしょう。

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