301、震為雷(しんいらい)初爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

301、震為雷(しんいらい)初爻

◇ 震とは何か?

震為雷(しんいらい)は、雷が鳴り響くような突然の出来事によって、人の心や状況が大きく揺さぶられる時を表す卦です。ただし震は、恐怖や混乱そのものを目的とするものではありません。思いがけない衝撃によって人が目を覚まし、姿勢を正し、その後の行動を整えていく――その一連の流れに、震の本当の意味があります。

◆ 卦全体が教えてくれること

震の卦が教えているのは、「最初は怖くても、そこでどう向き合うかが結果を分ける」ということです。急な変化や出来事は人を不安にさせますが、その不安を軽く見ず、真剣に受け止めて努力を重ねれば、やがて状況は整い、前向きな結果へと変わっていきます。

言い換えれば、最初は心が揺れても、踏ん張って行動し続けることで、後には安堵や喜びを実感できる運びになる、という教えです。

◆ 初爻の爻辞と象伝

【爻辞】

「震(しん)来(きた)るに、虩虩(げきげき)たり。後(のち)に、笑言(しょうげん)啞啞(あくあく)たり。吉(きち)。」

【象伝】

「震(しん)来(きた)るに、虩虩(げきげき)たるは、恐(おそ)れて福(ふく)を致(いた)すなり。笑言(しょうげん)啞啞(あくあく)たるは、後(のち)に則(のり)有(あ)るなり。」

● 解釈

この初爻が示しているのは、雷のような出来事が突然起こり、まず人が強い緊張や恐れを覚える場面です。「虩虩」とは、ただ驚くだけでなく、身が引き締まり、軽率な行動ができなくなるほどの状態を指します。

しかし、この恐れは決して悪いものではありません。恐れがあるからこそ、人は慎重になり、自分の立ち位置や行動を見直します。その結果、無用な失敗を避け、かえって良い結果を招くことになります。これが象伝のいう「恐れて福を致す」という意味です。

やがて、事態が落ち着き、正しい対応が実を結ぶと、心には余裕が生まれます。その時には、起こった出来事を振り返って穏やかに語れるようになり、「笑言啞啞」と表される状態に至ります。この笑いは偶然の幸運ではなく、恐れをきっかけに努力を積み重ねた結果として生まれる安心感です。

この爻が描いている流れは、最初の衝撃を真剣に受け止め、地道に行動を続ければ、後には秩序が整い、喜びを伴う結果へ変わっていく、というものです。

◆ 含まれる教え

  • 突然の出来事に恐れを感じるのは自然なことである
  • 恐れを軽く扱わず、慎重さに変えることで失敗を防げる
  • 最初の動揺が、その後の正しい行動のきっかけになる
  • 努力を続ければ、困難は後の安心や喜びへと変わる

◆ 仕事

仕事では、急な変更や予期しない問題が起こりやすい時を示します。最初は戸惑いや緊張があっても、投げ出さずに一つ一つ対応していけば、やがて状況は整い、成果が見えてきます。初動の慎重さと継続的な努力が、後の評価につながります。

◆ 恋愛

恋愛では、相手の言動や状況に驚かされ、心が揺れる場面があるかもしれません。しかし感情に流されず、誠実に向き合い続けることで、関係は次第に安定し、安心して言葉を交わせる段階へと進んでいきます。

◆ 震為雷・初爻が教える生き方

突然の出来事に直面した時こそ、気を引き締め、逃げずに向き合うことが大切です。恐れを通過点として努力を重ねれば、後には落ち着きと喜びが訪れます。震為雷の初爻は、恐れから始まり、行動と積み重ねを経て、最終的に前向きな結果へ至る生き方を教えています。

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