新井白蛾の占例 周易古占例 35 (7)「古人二人風情ある所」、(8)「獣に草と云」
本ブログでは、少しずつ周易の古占例を掲載してゆきたいと思います。
今回は新井白蛾の占例です。
(7)射覆(せきふ)「古人二人風情ある所」
【得卦 震之帰妹(二爻変)】
【新井白蛾の占】
「古人二人風情ある所なりという。」筮すれば
震為雷 二爻変 帰妹
断にいわく、此二人、同じ様なる勇者ならん。両人馬上にて先後に並び行く象(かた)ちあり。
下卦兌に変ず。兌は口なり。後よりして呼ならん。また兌に水気あり。馬の水上の行くの象あり。
佐々木梶原宇治川の先陣なるべし。はたして先陣なり。

(8)射覆(せきふ)「獣に草と云」
【得卦 火雷噬嗑之晋(初爻変)】
【新井白蛾の占】
火雷噬嗑 初爻変 晋
断にいわく、草は花ありて美なるべし。獣は猛獣にて身に文采あり。
此獣此花を愛するならん。
離は美なる義あり。震は勢いあり。離の花を震の猛獣がねらい飛びかかるごとくなる象あり。
坤もまた文彩にとる。これ獣身に毛彩の意とす。晋に美麗なる意あり。これ物賤しからぬ風情ありと見ゆ。
獅子に牡丹とす。果たして当れり。

※文章は読みやすくするため、適宜加削変更しています。
【執筆者】
天元春日(あまもとはるひ)
【Twitter 】「天元春日」で検索してください。
【ココナラ】 「天元春日」で検索してください。
【著書】
○『年卦八索法 平田篤胤の易学研究』1250円(Kindle)
《内容》
平田篤胤の易学占法「年卦八索法」を見直し、解釈しました。
本書では、平田篤胤が『太昊古易伝』に述べている年卦八索占法を整理し、不備と思われるところを生田萬、新田目道茂等の著書から補い、さらには同法の理論を展開して、より詳細な占断法について考察。
また別途筮法や思想的な背景についても本文を要約して紹介し、それによって年卦八索法の体系化を試みました。
○『考古易説ー日本神話・古典による易教解釈ー 附・平田易納甲表』300円(Kindle)
《内容》
江戸時代末期〜明治初期に、国学者によって書かれた書籍を翻刻・編集。
易の64卦を神話や古典の事象を当てはめて解説しています。
平田易による独自の納甲表も収録。
〇「二千年来の一人」真勢中州及びその一門の周易占例集(六十一占例)500円
(Kindle)
【出版物】
○『大島中堂選集』1250円(Kindle)
《内容》
大正〜昭和初期に活躍した易占の大家、大島中堂氏の著書を選集という形でまとめました。
周易愛好者必携の書です。
収録書籍
1、 『周易埋物霊祟秘伝 全』
2、 『易学千里眼』
3、 『真易中州の易学』
4、 『五段論式必中占法』
5、 『易学速成講義録』(全六巻)
コメント