94、雷地予(らいちよ)4爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

94、雷地予(らいちよ)4

◇ 雷地予とは何か?

雷地予(らいちよ)は、上卦が震(雷)、下卦が坤(地)で構成されます。大地に雷鳴が響く様子は人々を驚かせると同時に、豊かな悦びや祭祀の集いを象徴します。ただし、悦びに流されすぎず、そのあり方を正しく保つことが肝要だと教えています。

◆ 卦全体が教えてくれること

予の卦は「楽しみをどう活かすか」を問う卦です。正しい道に即した楽しみは社会を和やかにし、人々を結びつけますが、快楽に溺れればかえって凶を招きます。節度ある悦びの維持と信頼の中で調和を図ることが、真の幸福を生みます。

◆ 四爻の爻辞と解釈

【爻辞】

「由りて豫む。大いに得る有り。疑う勿れ。朋盍い簪まる。」

【象伝】

「由豫大いに得る有るは、志大いに行なわるるなり。」

解釈

四爻は陰位に居しながらも上卦の入り口にあたり、卦全体の動きを導く重要な位置です。爻辞の「由豫」とは、四爻に人々が自然に集い、悦びを共にする姿を示します。大きな責任を担い、多くの人をまとめることができる立場です。

しかし、この立場は君位にあるわけではなく、君を支える側近の位置であるため、上を凌ぐのではないかという「疑い」を招きやすいのです。それでも爻辞は「疑う勿れ」と諭しています。一人の力が仲間をまとめるのは自然なことであり、そこに邪心はなく、疑いによって和合を壊すことこそ禍の元となるのです。象伝も「志大いに行なわるるなり」と述べ、正しい道を歩めば大いなる成果を得るとしています。

◆ 含まれる教え

  • 信用が集まる立場にあるとき、周囲の疑念は避けがたい。
  • 疑心を持てば調和が崩れ、せっかくの悦びや成果を失う。
  • 仲間が集まるのは自然の理であり、それを受け止める度量が大切。
  • 謙虚さと一貫した方針を保てば、大きな成功に繋がる。

◆ 仕事

全体の責任を担う重い役割を果たす時期です。経営や組織においても、皆が自分を頼りに集まるでしょう。信用と実力をもって決断すれば、大きな成果を収められます。ただし、上司や指導者を軽んじたり、疑心に駆られて方針を揺らがせたりすれば、信頼が崩れます。

◆ 恋愛

信頼関係を築けるときであり、相手や周囲の応援も得られます。ただし嫉妬や疑念が入り込むと関係は大きく揺らぎます。互いを信じて受け入れることで、より深い絆が育まれます。

◆ 雷地予(四爻)が教えてくれる生き方

四爻は「信頼を集めるリーダーシップ」と「疑心との戦い」を表します。人々が集うのは自然の働きであり、そこに不自然な奪取の意志はありません。疑いを払拭し、謙虚に正道を歩むことでこそ、悦びは大いに広がります。この爻は「信頼を信じ切る勇気」が人生を大成させると教えています。

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