73、天火同人(てんかどうじん)初爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

73、天火同人(てんかどうじん)初爻

◇ 天火同人とは何か?

天火同人(てんかどうじん)は、上卦が乾(天)、下卦が離(火)で成ります。ここでの要は、上に上がる性を持つものが力を合わせて同じ方向へ一緒に進むこと、親しむこと。火は明るさを以て周囲を照らし、天は広く万物を覆う——その組み合わせは、志を共有する者どうしが視線を同じくし、開放的に結び合って大きな場へ出てゆく姿を象(かたど)ります。

◆ 卦全体が教えてくれること
同人は「志を同じくする人と公正に交われば、道が開ける」と告げます。内輪の派閥や私情に偏らず、広く明るい場へ出て、共通目標に向けて力を束ねること。和合は迎合ではなく、原則を共有して進む協働です。誠実と公開性が、協力を真の力に変えます。

◆ 初爻の爻辞と解釈

【爻辞】
同人・門(もん)においてす。咎(とが)なし。

【象伝】
門(もん)を出(い)でて人(ひと)と同(おな)じくす。又(また)誰(だれ)か咎(とが)めん。

解釈
初爻は「同人」の入り口。まだ深く交わる前段で、「門においてす」とは、内に閉じず外へ向かう体勢を整える位置です。拙速に飛び出さず、しかし腰は軽く——開かれた姿勢で人に向かえば、咎はありません。象伝は「門を出でて人と同じくす」と、私領を出て公の場で交わることを勧めます。まずは門口で呼吸を合わせ、同じ方向を向ける仲間を見定める段階です。

◆ 含まれる教え
•協働は「外へ開く決意」と「姿勢の整え」から始まる
•私的な好悪より、共通原則を基準に人と結べ
•急ぎすぎず、しかし閉じこもらない——準備ある一歩が咎を避ける
•志を同じくする者は、方向を合わせることで力になる

◆ 仕事
協力者を探し、公の場で提携を模索すべき時。単独行より、透明な情報共有と合意形成を重ねるほど成果が安定します。自説に固執せず、相手の強みを尊重して役割を分ければ、小さな計画でも確実に進展。まずは小規模な共同から始め、信頼を積み上げていくのが吉です。内輪主義や独断は障害になります。

◆ 恋愛
関係の初期段階。自分の世界に引き込むより、開かれた交流で歩幅を合わせることが鍵です。背伸びせず自然体で接し、会話・時間・価値観の共有を少しずつ増やして「同じ方向」を確かめましょう。急な踏み込みや独りよがりは誤解を招きます。誠実なオープンさが、安心感と好感を育てます。

◆ 天火同人(初爻)が教えてくれる生き方
同じ空を仰ぎ、同じ方角へ歩む者を求めよ——それがこの爻の核です。独善と孤立を脱し、門口に立って外へ開く勇気を持つこと。準備を整えた一歩が、やがて広いネットワークと大きな成果につながります。志を共有できる仲間と、明るい場で、公正に結ぶ。そこから道は自然に伸びていきます。

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