58、天沢履(てんたくり)4爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

58、天沢履(てんたくり)4爻

◇ 天沢履とは何か?

天沢履(てんたくり)は、天(乾)の上に沢(兌)がある卦です。「履」とは踏むこと、行いを意味し、危険な場面においても礼と慎みをもって歩むことを教えます。とくに「虎の尾を履む」の象徴が示すように、危うい境遇にあるときこそ、軽挙妄動せず、謙虚と用心を第一にすることが吉を生むのです。

◆ 四爻の爻辞と解釈

【爻辞】

虎(とら)の尾(お)を履(ふ)む。愬愬(さくさく)たれば終(つい)には吉(きち)。

【象伝】

愬愬(さくさく)たれば終(つい)には吉(きち)は、志(こころざし)行(おこ)なわるるなり。

解釈

四爻は外卦乾に属し、虎の尾の位置にあたります。虎の尾を踏むという最も危険な場にいながらも、「愬愬(さくさく)」──おそれ慎む態度を崩さないことで、ついには吉を得ると説かれています。三爻が無理をして凶を招くのに対し、四爻は分を守り、君位にある五爻に誠をもって従うため、危うさを免れます。ここでは「恐れ慎む心」が最大の防御であり、志を遂げる道となるのです。

◆ 含まれる教え

  • 危険の只中でも、謙虚さと慎みがあれば凶を免れる。
  • 自らを抑えることは弱さではなく、最も強い知恵である。
  • 恐れは人を萎縮させるのではなく、守りを固める力となる。
  • 主君や大義に従順であれば、危機はやがて収まる。

◆ 仕事

仕事では、大きな責任やリスクのある場面に直面しやすい時期です。軽率な判断をすれば大きな失敗を招きますが、慎重に情報を集め、周囲と足並みを揃えて行動すれば成果が得られます。内部の調整や上司との関係においても、出過ぎた真似をせず誠実に従う姿勢が評価されます。リスク管理を徹底することで、最も危うい場面を吉へと転じられるのです。

◆ 恋愛

恋愛では、相手との関係が微妙な均衡にあるときです。少しの言動が誤解や不和を招きやすく、慎重さが何よりも大切です。感情に流されて強く出すぎると関係が壊れかねませんが、相手を敬い、控えめな態度で接すれば、むしろ信頼が深まります。心を大切に扱い、互いに警戒心を持ちながらも誠意を保つことで、最終的に安定した関係へと育つでしょう。

◆ 天沢履(四爻)が教えてくれる生き方

四爻は「危険の極みにあっても慎みが救いとなる」ことを教えています。人生には、どうしても虎の尾を踏むような場面があります。しかしその時こそ、恐れと慎みを忘れず、分を守り大義に従えば凶を免れる。恐れを弱さでなく知恵として生かすことが、無事を招き、志を果たす道なのです。

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