55、天沢履(てんたくり)初爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

55、天沢履(てんたくり)初爻

◇ 天沢履とは何か?

天沢履(てんたくり)は、天(乾)の上に沢(兌)がある卦です。「履」とは「踏む」「実践する」の意味で、礼を踏み行うこと、道を慎んで進むことを示します。天の厳しさと沢の和やかさが重なり、慎重に歩む姿を象徴しています。軽率に進めば危険が多く、礼を守って一歩一歩を踏みしめることが安全をもたらします。

◆ 初爻の爻辞と解釈

【爻辞】

素履(そり)。往きて咎(とが)无(な)し。

【象伝】

素履(そり)の往(ゆ)くは、獨(ひと)り願(ねが)いを行(おこ)なうなり。

解釈

「素履」とは、生まれ持ったままの飾り気のない素質で道を歩むことを意味します。初爻は陽爻で正位にありますが、応爻や比爻を欠き、他からの援助や協力を得られません。そのため、自らの素質や力を信じて独りで進むしかない立場にあります。象伝の「独り願いを行なうなり」とは、他人に依らず、自分の志を貫き、学問や農耕、職務などを一人で成し遂げていく姿を指しています。飾らず誠実に歩めば咎はなく、正しい道に適うのです。

◆ 含まれる教え

  • 力を誇らず、自然体のまま歩むことが安全を招く。
  • 他者の支援がなくとも、自分の素質を信じて進むことが必要。
  • 飾らない誠実さは、時に最良の武器となる。
  • 軽挙妄動せず、自然に従って生きることが吉を呼ぶ。

◆ 仕事

仕事においては、協力や援助を得にくく、自力で努力しなければならない時期です。他人に頼れず孤立しているように感じるかもしれませんが、誠実さと自分の能力を信じて歩めば評価されます。華やかな演出や派手さは不要で、地道な実践が功を奏します。ただし、焦って自己主張しすぎると摩擦を招く恐れがあります。独力で耐え抜く姿勢が、後に大きな成果につながるでしょう。

◆ 恋愛

恋愛では、素直で飾らない態度が吉を呼びます。相手を引きつけようとして虚飾に走るのではなく、自分らしさを大切にすることが信頼を生みます。ただし、この時期は孤独やすれ違いを感じやすく、相手との歩調が合わない場合もあります。無理に進めば争いや不和を招きやすいため、自然体で関係を育てることが大切です。誠実に心を寄せ合えば、互いに理解し合える関係へと発展していきます。

◆ 天沢履(初爻)が教えてくれる生き方

この初爻は、「自分らしく、誠実に歩むこと」の大切さを教えています。他者の助けがなく孤独でも、素直な心で正しい道を歩めば咎はありません。飾りや虚勢を捨てて、自分の素質を信じて行動することが、人生を安定へと導きます。困難な時こそ、自分自身の自然な強さを信じ、静かに歩みを進めることが求められています。

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