43、水地比(すいちひ)初爻占断

周易64卦384爻占断

周易64卦384爻占断

43、水地比(すいちひ)初爻

◇ 水地比とは何か?

水地比は、人と人との親しみや助け合いを象徴する卦です。中心には誠意(孚)をもって人と交わることの重要性があり、相手との距離や立場の差を超えて信頼を築くことが吉をもたらすと説きます。特に比の時は、指導者や中心人物に人々が集い、その力を助け、支えられる関係性が形成されることを示します。

◆ 卦全体が教えてくれること

この卦全体が示すのは、互いに信頼を寄せ、助け合う姿勢がもたらす安定と発展です。ただし、単なる依存や表面的な親しみではなく、真心からの誠意が必要です。立場や役割の差があっても、誠実に関わり続けることで、思いがけない援助や幸運が訪れることを教えています。

◆ 初爻の爻辞と解釈

爻辞:「孚(まこと)有りて之に比す、咎なし。孚有りて缶(ふ)に盈(み)つれば、終(つい)に来りて他の吉有り。」

象伝:「比の初六は、他の吉有るなり。」

初爻は、成卦の主爻である五爻とは応爻でも比爻でもなく、直接的なつながりを持たない位置にあります。位も低く若い立場にあり、自然と不利な状況に置かれます。本来なら比の時にあっても咎があってもおかしくありませんが、ここで鍵となるのは「孚」、すなわち真心と誠意です。初爻が誠意を尽くして交わりを求めるならば、その誠は距離や地位を超えて必ず伝わります。さらに、その誠意が空虚なものでなく胸いっぱいに満ちたものであれば、やがて思いもよらぬ人から吉をもたらされます。「他の吉」とは、意外な方面から得られる援助や幸福を指します。

◆ 含まれる教え

水地比の初爻は、条件や立場が不利でも、誠意ある努力が運命を動かすことを教えています。目標への道のりは険しく、他に有利な競争者がいても、真心を尽くし続ければ最後には吉に至ります。周囲の反応が冷ややかでも、焦らず、胸の中の「孚」を満たして行動することが成功の鍵です。

◆ 仕事

仕事では、経験や地位が不足していても、誠実な姿勢と学びの意欲で信頼を得られます。上司や取引先に直接つながりがなくても、誠意を持ち続ければ、第三者からの紹介や意外な方面からの助力を得ることがあります。成果が出るまで時間がかかりますが、その過程で築いた人間関係は長く自分を支える財産となります。

◆ 恋愛

恋愛面では、相手との距離があり、なかなか関係が進展しない時期を示します。立場や環境の違いから、直接的な接触や深い関係を持つことは難しい状況です。しかし、相手を思う誠実な気持ちを持ち続ければ、思わぬ形で距離が縮まり、信頼が芽生えます。焦らずに心の温度を保ち、相手の状況や立場を尊重することが大切です。

◆ 水地比(初爻)が教えてくれる生き方

不利な状況や距離があっても、真心と誠意をもって人と向き合うこと。条件や環境が整わなくても、内に宿る「孚」を満たし続ければ、やがて思いがけない方向から助けや幸福が訪れる。人とのつながりは立場や近さだけでなく、心の深さで築かれることを忘れないことです。

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